この宿で生まれた作家・丹羽洋岳。浅瀬石川のせせらぎ、板留の静けさ――
そのすべてが彼の作品世界の根に流れています。
1889年(明治22)生まれ、1973年(昭和48)没。青森県黒石市・当宿の生まれ。本名は 丹羽繁太郎。幼少期に病を患い、外に出られない生活の中で文学に傾倒し、14歳で短歌を作り始める。
石川啄木や若山牧水から直接添削・指導を受け、青森県歌壇の草分けとして活躍。のちに黒石市の 青荷温泉を開いた人物としても知られ、「ランプの宿」を守りながら生涯にわたり短歌を詠み続けた。
1959年(昭和34)には 第1回青森県文化賞を受賞。
ランプの灯りの下で自然と向き合いながら多くの短歌を残した洋岳の代表作品。青森の山峡で暮らしながら詠んだ、静けさと厳しさを湛えた作品が多い。
■ 歌集『山上静観』~ 「山の気息に耳をすましぬ」『氷紋』 ~「雪明りひとすじ、胸にさしこむ」『山霊』 ~ 「谷の影、ひとり歩めば心澄む」『青荷峡』(遺歌集)
■ 詩文集『峡谷断章』